僕等は彷徨う、愛を求めて。Ⅱ
「ホンマに遊ばへんのぉ〜?」
下駄箱までついてきた遊志は、ローファーを履くあたしを見てガックリと肩を落とした。
フフッと笑ってから、軽く手を上げる。
「疲れてんだ。じゃあね」
「癒やしてあげんのに!」
「ハイハイ今度ね〜」
最後までぶーぶー不満をこぼす遊志を置いて、学校を後にした。
「……寒くなってきたな」
両手をブレザーのポケットに突っ込み、地面に散らばる綺麗な椛を踏み潰さないようにふらふらと歩く。
ふいに涼しい風が吹いて、何気なく空を仰ぎ見た。
「……凪、ね……」
高く澄み渡った空を、楽しそうに秋風が泳ぐ。
あたしの荒れた心は、いつ穏やかになるんだろう。
「……バカか」
そんなことを考える自分を嘲笑して、踏み潰される椛に目もくれず真っ直ぐに歩いた。
風が、止まない。