僕等は彷徨う、愛を求めて。Ⅱ
「いらっしゃいませこんにちはー」
牛乳を買いにコンビニに寄ると、表情と声音が合ってない店員に迎えられる。
真っ直ぐに飲料コーナーへ向かうと、隣のスイーツコーナーをじっと見つめる人影。
「……」
牛乳に伸ばした手を思わず止めてしまい、ポケットから顔を出すテディベアまで見てしまった。
携帯に繋がる、ハートを持った茶色のテディベア。
……いや、まさか。
でも、もしかして……。
凝視していると、フードを被ったその人があたしに気付いた。
「……あ」
真っ黒なパーカーのフードを目深に被って、あたしを指差したのは。
「僕のこと、覚えてる?」
梅雨明けしたばかりの頃に出逢った男の子だった。
祠稀に似てる、独特な雰囲気を持つこの少年を、あたしはコンビニに来るたび思い出していた。
また、会えたらいいなと思っていたから。