空をなくしたその先に
本当ならディオはいますぐにでも、もっと後方に下がらせたいのに。

きっと彼はきかないだろう。

ディオが自分は退かないという意志をこめて、戦闘機の後部座席から警告を発する。


「撃てるのは十回までだよ?」
「十回撃てれば十分でしょ。

艦を破壊すれば、救援活動に人員を割かなきゃいけなくなるもの」


まだスパナを握りしめたままで、ダナは空を仰いだ。

出るというのがディオの意思ならば。

なんとしても彼だけは無事に帰さなければ。

どこまでも晴れ渡った青が見下ろしている。

もう少しすれば、ここが戦場になるなんて信じられなかった。

< 451 / 564 >

この作品をシェア

pagetop