勝利の女神になりたいのッ!番外編
「三成様...好き...。」
囁くように殿への思いをその唇から紡ぐ紫衣。
俺たちには見せない女の顔をしている。
艶やかな唇を割って出てくる殿への愛情あふれる言葉に俺は嫉妬を抱いた。
「紫衣、好きだよ。」
紫衣の耳元で囁いてその唇に自分の唇を重ねた。
俺を受け入れる紫衣の唇。
殿と間違っていてもいい。
紫衣に触れる唇が熱く、心が燃えるように熱い。
そして同時に襲い来るのは罪の意識と焦燥感だった。
やっぱり俺は見回りは出来ない。
これで最後にするとこの日俺は心に誓った。
次の日、桔梗にもう2度と見回りに行かないとだけ告げた。
「そんな我儘は許されませんよ。」
桔梗は俺の言葉を軽く流して、否定してきた。
「それとも何か都合の悪いことでもあるのですか?」
「何もない。」
「紫衣様に邪な気持ちを抱いているとか?なんて恐れ多い..ありませんよね」
ニッコリと笑いながらチクリと刺してきた桔梗。