勝利の女神になりたいのッ!番外編
普段女の子を近付けさせない佐和さんが女の子に囲まれているのを見るのは嶋田さんと一緒の時くらいで、佐和さんが1人で囲まれるのを見るのは初めてのことだった。
それもこんな至近距離で...。
つらいな...。
「紫衣!!...お前らいい加減にしろ!!」
大きな佐和さんの声がして人垣をかけ分ける佐和さんの姿が見えた。
必死に私の側に来てくれようとする佐和さんに纏わりつく女の子たち。
佐和さんの腕に絡まる女の子の白い手が目に入った瞬間私は大きな声で叫んでいた。
「佐和さんに触らないで!!」
無意識だったんだ。
自分でもビックリしちゃった。
だけど私の声で女の子たちは佐和さんから少し距離をとってくれて私の前には佐和さんの姿。
時間が止まったように動かない女の子たちと私の前でニンマリと笑う佐和さん。
「ごめんなさいッッ」
みんなを驚かしちゃったのは私の言葉で、自分でもどうしてあんなに声を張り上げたのかわからない。
だけど嫌だったのは事実。
佐和さんには誰も触れてほしくない。
私って我儘なんだ...。
シュンとする私を抱きしめるのは満面の笑みを浮かべる佐和さんで、
「そういうことだから。」
私を抱きしめたまま振り返って女の子たちに話しかけていた。