勝利の女神になりたいのッ!番外編
「大事な紫衣を不愉快にさせてまで俺は嶋田みたいに愛想良くは出来ないよ。
それに俺が側にいて欲しいって思うのは紫衣だけだから、誰からも何も受け取るつもりはない」
私を抱き締める腕に力を込めながら佐和さんが周囲に声をかける。
正直嬉しいけど...
申し訳ない...
きっとみんなも一生懸命作ったり選んだりしたんだよね?
私も昨日芽衣ちゃんと一緒に必死に作ったんだ。
ラッピングするための材料とチョコレートを作るための材料を揃えるだけでもたくさんお店を回ってすごく時間がかかったんだ。
それはみんなだって同じでしょう?
だから...
「佐和さん、みなさん、ごめんなさい。
私が佐和さんを独り占めしちゃうのはいけないですよね。
折角みなさんが佐和さんの為に準備した物が私のせいで無駄になるなんて絶対にダメです。
佐和さん、私待ってますから..」
みなさんのプレゼントを受け取ってきてくださいって言いたかったのに、人垣の中から1人の女の子が出てきて言ったんだ。
「私こそごめんなさい。
そんなの当たり前の気持ちだから..
彼女だったら独占するのは当然のことだから..
私達が邪魔してるんだよ。
それなのに紫衣ちゃんってとってもお人好しなんだから調子狂っちゃうよ。
ごめんなさい。
受け取ってもらえないって知ってたし...
石野さんいつも誰からも受け取らなかったし..
ちょっぴり意地悪してやろうって思って普段より騒いじゃったの。」
言い終わると深く頭を下げてその女の子はカフェから出て行った。
女の子が出ていくのに続くように他の子たちも次々とカフェから出て行って、私と佐和さん2人っきりになってしまった。