勝利の女神になりたいのッ!番外編


ガランとしたカフェはさっきまでの賑わいが嘘みたいに静かで、


「みんな行っちゃいましたね。」


佐和さんに話しかけると何も言わずに私の腕を掴んでツカツカと歩き出した。


「佐和さん?」


一体どこに行くのだろう...


っていうかなんだかちょっぴり怒ってるのかな?


眉がギュッと中央に寄ってる気がするんだけど...。



「乗って」



着いた場所は駐車場で、助手席のドアを開けた佐和さんが私の体を押し込むようにして車に乗せられた。


こんなに強引で乱暴な佐和さんって普段からは考えられない。


やっぱり私、佐和さんを怒らせちゃったのかな。



そのまま車は発進して次に着いたのは佐和さんの住むマンション。


無言のまま佐和さんと一緒に部屋に入ってソファーに座っているけれど、なんだか居心地が悪い。


嶋田さんと芽衣ちゃんもいないから佐和さんと2人っきりだし、佐和さんが何も話してくれないから呼吸をするのも緊張しちゃう。


いつもなら飲み物を入れたり運んだりするのを手伝うけれど今日は佐和さんに近づきにくくてソファーに座ったまま佐和さんを待った。


コトンと音を立ててテーブルに置かれたのは湯気の上がった紅茶で、飲み物を置いた佐和さんは私の隣にドカリと座った。









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