モノクローム
明日香とあたしは、学校を別々に出てから
最寄の地下鉄の駅の少し先のファミレスでおちあった。
「で?相談って?」
目の前に置かれた、パフェを一口入れてから明日香が言った。
「う〜ん…」
どう切り出そうかあたしが迷っていると
「ヒロ君のこと?」
さすが、高校の時からの仲だけある。
明日香はもう一口パフェを口に運ぶと言った。
「うまくいってないの?
絵里も心配してたけど…
ホラ、こないだ熱出して学校休んだ時、直接ヒロ君に連絡しなかったでしょ?」
「うん……」
あたしは曖昧な返事しかできなかった。
「うん、じゃあわからないよ。どした?」
「ヒロがどうこうとかじゃなくて…
別れようかと思って」
あたしが言うと明日香は目を丸くした。
「はぁ?ちょっ、何でいきなり別れるなんて…」
あたしは目を落とすと、紅茶の中のレモンをスプーンで突いて黙り込んだ。