はじまりの合図
『ご』
『ご!?』
理香子の怒りボルテージはどんどん上がっていくばかりだ。しかもあんな意味分かんない言葉を言う人は、理香子の嫌いなタイプなんだろう。
『ごめんなさいぃ…。』
…!!まさかの謝罪!
『もういいわ。あんたの冗談には飽きたんや。謝るくらいなら行って来いや、ほら!』
理香子は男子の背中を押して教室に押し込め、喧嘩している男子のところへ引っ張って行った。
『世話焼けるんやから。な?』
理香子は爽やかな笑顔で戻ってきて、ポケットからガムを出した。
『食う?』
「食べるっ」
『うちもー』
私と有紗は、理香子のスカートの中で温められたガムを口に入れて、男子の活躍を待つことにした。
『や、やめましょ…?』
うん、まさにあの男子は草食系男子だろうな、きっと。
『は?ふざけんなよ、ダサ男』
ムカつく奴と喧嘩をしている、挑発男は草食系男子の肩を押した。
『やめっ、触らないで下さい!』
草食系男子は挑発男の肩を押し返した。必死に頑張っているようだ。
あのムカつく奴もバカにした笑みを浮かべて、言い合う二人を鼻笑いをしそうな雰囲気で見つめていた。
『しょうもない男やなぁ』
理香子は男らしく教室に入り、草食系男子を後ろから蹴った。
『だっさいで、あんた。しっかりせぇよ…。そいと、あんた等もだっさいで。喧嘩とかしょうもないわ』
理香子は軽い笑みを浮かべ、男子達を指差していった。
あのムカつく奴は笑いながら席につき、鞄から本を出して読み始めた。
挑発男もムカつく奴が席に戻ったのを見て、渋々帰って行った。
草食系男子は悲しそうな顔をして席についた。うん、可哀想。
『理香子!可哀想やんかぁ…。あんま虐めたらあかんで〜』
有紗は軽くバカにしている。