はじまりの合図
教室の端に固まっていた女子は、次々に理香子の元へ集まりだした。
喧嘩止めたお礼でも?フッ。って感じの私と有紗。
『ありがと!強いね、理香子ちゃん』
いつの間に名前覚えたのやら。
『かっこいい!惚れたしぃ』
ギャルまでもハマったのか。
『あぁ、いや、ええで。みんな友達になろうやぁ。フレンドリーや、フレンドリー!』
理香子も嬉しそうで何より。
朝の日差しに照らされて本を読むムカつく奴は、やっぱりかっこいい。名前は…、安藤玲央。
そしてあの草食系男子はまだ怯えている。名前は笠杉雄一。
じっと安藤くんを見ていると、視線に気付いたのかこっちを見た。咄嗟に視線変えたけど…、絶対私が見てるって気付いた。
『なに〜?そんなに俺のこと見て、楽しいわけ?』
私の机に手をついて顔を覗き込んできた。顔が綺麗すぎて見れない…。
「はっ、そんなんじゃないし」
『へぇー、そ。あんた面白いね。名前は?裕子って言うんだ。あだ名、ゆっこ、だったよね?』
「そうだけど」
『ならゆっこって呼ぶね』
「やめてよ!」
『その代わり、玲央って呼んでいいから』