苺みるく。
壱は私を座らせた。



唯一空いている席。


壱はいつもこうやって気を使ってくれる。






手を握ったまま壱の前に座る。



「・・ありがと。」



壱は照れ臭そうに視線を逸らした。



「別にええよ。」


外はどんどん都会になっていく。







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