魔界の恋模様

「では、奥へどうぞ」

フィーさんが、先頭きって歩き始めた。

それに私達も続いていく。

…どれだけ歩いたのだろうか。

やっと、フィーさんが一つの部屋の前で立ち止まった。

ぎぃ、と音をたて扉が開く。

「…あ、いいにおい…」

それと同時に紅茶の甘い香りが漂ってきた。

思わず、うっとり。

「降ろすぞ」

大魔王さんが、私を地に降ろそうとした。

さっきの恐怖と激痛がよみがえってくる。

「やっ!」

思わず、口をついて出た言葉。

それと同時に、大魔王さんにしがみついてしまった。


…は、恥ずかしい。

けど。

さっきのアレを体験するなら、
まだこっちの方が…!

「中々積極的だな。そんなに俺と離れたくないのか」

「ちがっ…!」

否定しようとしたとき。
脳内にさっきのが…。

「…わないです。
そうです、離れたくないんですよ私は!」

もうやけくそだ!





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