*パパはヤンキー高校生*





「瑠華ちゃん!!」


「?!…先輩」



ドアが勢いよく開いて、勢いよく名前を呼ばれて、現れたのは先輩だった。

(チャイムは先輩だったんだぁ…でも何で…)



「心配したよ!!大丈夫?熱、まだあるの?」


「あ…あの、だ、大丈夫です」


「あ、ごめん…いきなり」


「いえ…」


「あ、そうだ!!はい、これ」



先輩はちょっと大きめの籠に詰まった果物を差し出した。



「わざわざこれを?」


「わざわざじゃないよ…心配で、お見舞いに来たんだ」


「心配…してくれてたんですか?」


「当たり前だよ!!…あ…」


「ん?」



先輩は、私が持っていたお椀に目を向けて黙り込んだ。



「先輩??」


「あ、いや…何でもないよ!!柳下君、キッチン借りていいかな?リンゴ剥きたいんだ」


「なら俺が…「じゃ、2人で剥こう!!」


「は?お、おい!」



先輩は、刹那さんを引っ張って、キッチンに向かっていった。



「?????」



(先輩、どうしたんだろう…)






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