ラブ☆シェア

「実、
私たち、ちょっと出てるわね」


気を利かせてくれたのか、
先生たちが
病室を出た。



「珠樹・・・
私、あなたにいっぱい謝らなきゃいけないの」


涙を溜めて、
俺の顔を見る。


上半身を起こそうとしたので、
支えて、
楽になるよう、
後ろに枕を置いて
それに実は凭れた。


「何を?
実、何か悪いことした?」


ベッドの端に腰掛け、
実の方を向く。


「私・・・私っ・・・」


声が詰まって、
言葉が繋がらない。


「赤ちゃんだろ?
無事、なんだよな?」


ボロリと、大粒の涙が零れ、小さく頷く


「知って・・・たの・・・?」


「あぁ、ココくる前に、
隼人から電話あって知った・・・
なんで、口止めなんかするかなぁ?
実と俺の子だろっ?
まさか、他のヤツってんじゃないよな?」


「珠樹の子に決まってるじゃないっ・・・」


握った実の手に、
涙が落ちる。


「珠樹・・・
私たち、
別れた方がいいのかもしれない・・・」


涙を零しながら、
俺に言う実


なっ、いきなり、何いいだすんだ?!





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