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「また、実の悪いクセが出たよね?
一人で抱えるな、って、俺言ったよね?

実の過去も、今も、未来も全部、
受け止めるからって、言ったハズだろ?
なんで、俺を外すかなぁ?
なんで、別れるなんて言う?」


嫌味たっぷりに、
口を尖らせて言ってやった。


「・・・だって、だって、
これから社会に出る珠樹を、
会社にとって必要な珠樹を
私が縛る権利なんてないもの・・

珠樹の未来、
潰したくないもの・・・

珠樹の重荷になりたくないし・・・」


まだ、そんなこと、言うかぁー?

意外と、
頑固だな・・・


「だからー、
それと、これとは、
別だよっ!

俺、
実が妊娠したって聞いた時、
スッゲぇ、嬉しかったんだぜっ!
俺と実が愛し合った証だろ?
喜ばないなんて
バチがあたるよ」


まだ、
なにか、言いそうだな・・・


「私、避妊は珠樹に任せっぱなしで、
無責任だったもの・・・
それも、申し訳なくて・・・」


ったく、
なんで、
恋人に対して、遠慮ばかりするかなぁー


「実・・・
俺、覚悟はできてたよ
俺の子、
実に産んでほしいって思わなきゃ、
毎日、実を
抱けないだろ?」


実の肩を抱き、
背中を擦る。


「珠樹・・・」




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