ラブ☆シェア

この様子じゃ立ち上がれないだろうと判断した俺は、



隼人のケータイに連絡した。



隼人の家は、総合病院を経営している。



兄と、姉がすでに、医師で、隼人は、医学部には行かなかった。



「隼人っ?」



『なんだ?珠樹? 俺、これからデートなんだけどー』



急ぐような口ぶりで、隼人が出た。



「ワリィ、病人いるんだ。車で迎えにきてほしいんだけどっ」



『なに?急用かー?』



「あぁ、話してた同居人が熱だした。かなり高くて」



『お、会ってみたいねぇ、すぐ行くわ、そこの住所教えろ』



そっちかよ、隼人のヤツ。



「たのむ、早くな」



相変わらず、彼女は、熱でうなされていた。



「あ、バイト、遅れるって連絡しなきゃな」
< 52 / 286 >

この作品をシェア

pagetop