ラブ☆シェア
入口に着くと、
隼人が車から降りて、待っていた。
隼人も、一緒に彼女の体を支え、
ワインレッドの今流行りのエコカーの後部座席に2人して彼女を乗せた。
「すげー、体触っただけで、熱いぜ、もしかして、インフルエンザかもな」
「マジ?!」
俺も、すぐ隣に乗り込んだ。
「ちょっと急ぐからな」
そう言って、隼人はアクセルを踏んだ。
エコカーだけあって、急いでもエンジン音は、うるさくないし、静かだった。
俺の肩に、頭をもたれていた彼女だが、
支えられなくなって、
俺の膝に、頭が乗った。
相変わらず、彼女は、誰かの名前を呼んでいた。