ラブ☆シェア
キッチンで、ボソリと言葉を零した。
「高校の時・・・・
付き合ってた彼女が・・・バイト帰りに襲われて・・・・
迎えに行くって言ったのに、大丈夫だから、って・・・・
無理やりにでも・・・・
迎えに行けば・・・良かった・・・・
俺、傷ついた彼女に何もできなくて・・・
彼女のこと、支えられなかった・・・
大好きな彼女だったのに・・・
怖かったんです・・・
彼女と向き合っていくのが・・・・
サイテーな・・・男です・・・」
キッチンにいた市井くんの姿が見えなくなり、
私はカウンターから体を少し乗りだし覗いてみると、
踞り頭をかかえる市井くんがいた。
「市井くんっ!」
私は、彼の傍に駆け寄り、膝をついて
彼の背中をゆっくり擦った。
「ゴメンね・・・
辛いこと言わせちゃったわね・・・ごめんなさい・・・・」
少し頭を上げ、
「いえ、本当のことですから・・・・」