君の瞳に映る色
呆然としたまま棗は倒れている
瑠璃に視線を移した。

玲はそれを見ながら
試すように軽く口づける。

棗は身体を固くしただけで
抵抗はしなかった。

眉を寄せ少し頬を染めて
そっと目を伏せた。
玲は棗の頬を両手で挟んで
今度は深く口づけた。

棗が小さい声を漏らす。

深く長く、放すのを惜しむように
玲は棗の唇を味わう。

そうして熱い息を吐きながら
唇を首筋へとずらしていく。

首筋から鎖骨にかけてなぞると
棗の身体がビクッと震えた。


目の前にある透き通るような
白い肌の首筋に思わず玲は
喉を鳴らした。

本能的に血を欲しているのが
自分でもわかる。

すっかり当初の目的など
頭から飛んでしまっていた。

こんな風に抑えがきかなくなった
ことなどないのに、うっすらと
頭の片隅で考えながら
ゆっくり顔を首筋に近付けた。






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