ケツ子の恋物語【被害妄想彼氏 番外編】
そして次の日、大学までの電車の中、今日は何故か満員だった。
(んもう!今日は何かイベントでもあるわけえ?)
いつもはこんなに混んでないのに…。
(もうっ!鞄つぶれちゃう…ん?)
その時ケツ子はお尻に違和感を感じた。
(やだ…チカン?)
スカートが短いせいか、ケツ子はチカンにあってしまった。
「チカン、成敗でごわす!!」
そう後ろで声がした。
そして、ドーーーン!!という音とともに、おっさんが倒れていた。
「ち、力くん…なんでまわし姿で電車に…」
ケツ子は、力のまわし姿におどろいていた。
「いやあ、朝レンがあるときは、たいていこの格好ッス。はっはっは。」
そ、そーなんだ…と、脱力するケツ子。
「大丈夫ッスか?柏原さん」
「だっ大丈夫よ!」
ケツ子はそう言ったが、手は震えていた。
「…柏原さんでも、こわいものあるんスね」
「ちょっと、それ、どーゆー意味よ!」
そう言い返すと、力は笑った。
つられて、ケツ子も笑ってしまった。