[短編]「I can't」
そんな彰人が自分を覚えていない…
まさか、考えられない。


それとも、わざと避けられた?あたしに会いたくなかった?


でも…なんで!?


考えれば考えるほど混乱した。


しかも、進学校に通ってるはずの彰人は私服姿だった。


自宅から近い高校に通っている樹音が、まだ帰宅途中だというのに。


彰人から感じたのは、まるで別人のような視線。


一体どうしてしまったんだろう…


樹音は先ほど彰人が立っていたその場所を見つめ直し、


そして自分もその場を離れた。

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