ライアー …嘘に溢れた日常…





え?



放火?


やっと私の中でさっき目を閉じている時の会話が意味を持ち始める。



「放火?」


「犯人は捕まったんですか?」


「犯人はまだ捕まってないんだ…。だが、犯人より大事なことを3人には話さなければならないんだ。」



大事なこと?


今の状況で犯人より大事なことがあるのだろうか。



「「大事なことってなんですか?」」


ひぃとみぃが同時に聞く。

「…。」


「黙ってないで話してもらえませんか?」



ひぃが聞く。



「じゃあ…、話そう。」



増岡さんが椅子に座り直す。



「3人のご両親…、新 弘人さんと新 恵美さんは…、昨日の火事が原因で亡くなられたんだ。」



は…?


亡くなった?



「もう一度…、言ってもらえませんか?」


ひぃが冷静なまま言う。


「3人のご両親は、昨日の火事の煙が原因で一酸化炭素中毒で亡くなられたんだ。」



「嘘だろ?冗談じゃねぇよ。」


みぃが怒り気味で言う。



当たり前だ。


私だってみぃぐらいのことを言いたい。





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