永遠の片想い
何だか、裏切られた気分だった。

しかも、アツシの前で。

もちろん、ミサキちゃんは泣きながら喜んでいる。


「本気で言ってんの?」

「せっかく作ってくれたのに、突っ返せないっしょ」


優しさなのか、何なのか。

わからないけど、とにかく嫌だった。

アツシの苦しそうな顔も、見てられなかった。


「そう。じゃあ、好きにして」


私の反応が意外だったのか、シュンくんは眉を上げて驚いている。


「いや…絵里奈ちゃん、待って」

「ごめん、今日はもう無理」


"じゃあね"と、私は三人に背を向ける。


「絵里奈ちゃん!」


背中越しに呼ばれた名前に、振り返らず改札を入った。
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