赤と黄色と緑と【季節短編】






泣き崩れる俺を、父さんは静かに見てた。





でも俺はふいにこんなことを口にした。





「でもさ父さん。
来年もできるかな?」



言ってはいけないことだった。



なんでこんな言葉が出たんだろう。





父さんの表情が変わった。




「何言ってるんだ。出来るに決まってるだろう?来年もまたお前が星を飾って―――」



「もういいって」




低い声を出した。



口が止まらない。
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