lotlotlot2-ふたつの道-
出来れば、ずっと待ちぼうけ
「リーグ、遅いな・・・。」
もう迎えが来てもいい頃だ。それは空にある太陽が教えてくれている。
しかし、リーグを乗せた馬車はいっこうに、その姿を見せない。
「何、やってんだよ。」
そうは言ったものの、内心どこかでホッとしていた。なぜなら、目の前には壮絶な光景が広がっているからだ。
さっき壊してしまった世界を、元に戻せていないのだ。

「今度こそ。」
何度か直そうと、言術を使ってみた。でも、ダメだった。暴走しないようにと力を加減しようとすると、何も起きない。逆に普通に力を使おうとすれば、強大な力が猛威を振るう。
僕の力は、零か無限大しかなかった。
「どうしたら、いいんだよ・・・。」
悩んだ。でも、答えは出ない。

そして、迎えはまだ来る様子はない。
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