lotlotlot2-ふたつの道-
草原に舞い降りる鮫
「ここ?」
あまりに縁のない景色に、アイワイは目を疑った。辺りは見渡す限りの草原だ。遠くに村らしきものが見える。リーグを探すために来たはいいが、どうしても信じられない。
「こんな所で・・・暮らしている人いるんだね。」
店らしき店もない。空はどこまでも続いている。草の匂いが、鼻をかすめる。不思議な事だらけだ。

「ここで待っててね。」
アイワイは、鮫の形をした乗り物に告げた。寂しそうに返事をした。まるで生きているようだ。
何度か同じ場所を旋回し、鮫はアイワイを見送った。
アイワイは村へと、丘を駆け下りた。
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