lotlotlot2-ふたつの道-
「ん?あれは・・・。けけ、なんかやったね?」
るるんぱは、けけを睨んだ。
「えっ、あ、その・・・いたんです。言術使いがそこに。で、俺、ムカついちゃって。ごめんなさい・・・。」
子供らしい一面を、けけは見せた。
「まぁ、いいさ。で、言術使いはどうなった?」
もちろん、いい返事を期待している。しかし、けけの答えは期待を裏切るものだった。
「そ、それが・・・。」
口ごもった。結果、さらに怒られる事になる。
「けけ、どうすればいいか・・・わかるよね?」
決して「いいえ」とは言えない、るるんぱに従うしかない、強い言葉だ。それを聞いて、けけはただ頷いた。
「じゃ、カルサで待ってるから。」
そして、ひとり向かった。言術使いと対峙するために。
「けけ。」
わわが呼んだ。それをるるんぱは止めた。
「ダメだよ、わわ。勝手な行動をとったのは、けけなんだ。その責任をとらせなきゃね。だから、一緒に行こうなんて考えちゃダメだよ。」
「しかし・・・。」
けけをけしかけたのは自分だ。責任を感じていた。しかし、それをるるんぱに告げられずにいた。
けけも何も言わない。ただ、その背中は何かを言いたそうだった。
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