紅芳記

「奥方様!
おしっかり!!
もう間もなくお生まれになりまするぞ!!」

私はというと、今まさに四人目の子の出産に臨んでおります。

初めての、殿が御不在での出産でございました。

姫達も心配してくれて、産小屋に移ってからは毎日のようにお見舞いに来てくれていました。

男子である源之助と源四郎は二人の姉にそれぞれお見舞いの品を渡して、可愛らしい花の折り紙や絵が産小屋には所狭しと並んでおります。

私には子供達が付いていてくれるという事が何よりの励みになりました。

そして、お産の際にはまんとまさは産小屋のすぐ側まで来て見守ってくれていました。

必死にいきむと、ついにするっと力が抜けて子が誕生致しました。

「奥方様!
お生まれになりました!!!」

「若様でございます!!」

侍女たちが口々に声を上げ、無事に産まれてくれた事でホッと安堵しました。


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