零の狼-新撰組零番隊-
とどめの刃を引き抜くと、鮮血が噴き出した。

返り血が私に飛び散り、羽織を真っ赤に染める。

…知らぬ者が見れば、只の凶行。

思想を語ろうと、大義を掲げようと、ただの人殺しに過ぎない。

そう、人殺し。

私は人斬りに過ぎないのだ。

私も、一七夜月さんも、躑躅森組長も六郎面さんも七種も。

みな人斬り。

人を殺め、命を奪う咎人。

功名心を持ってはならない。

手柄を求めてはならない。

汚名を恐れてはならない。

真に憂国の士を名乗るのならば、後の世にどのように語られるのか。

その時代の審判を待ちつつ、己の士道を信じて戦うしかないのだ。

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