零の狼-新撰組零番隊-
月明かりに煌く切っ先。

その切っ先を、私は闇の中に向ける。

「威震志士、七種雲母…もう語る時間は終わりです…所詮私達も貴方も剣に生きる士(もののふ)…ならばどちらが正しいのどちらが違うの…そんな事を論じた所で詮無い事でしょう」

そう。

幕末の昔とて、論戦で決着がつくならば動乱は起こらなかった。

所詮侍とは、剣によってしか物事を解決できない不器用な生き物。

ならば。

「最早…ここから先は語る口は持ちません…」

語るならばその刃で。

闇の中に潜む七種に向かって、私は告げた。

「己の正義…その刃で語って下さい」

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