零の狼-新撰組零番隊-
フッと。

せせら笑う気配。

同時に。

「!」

ヒュンと風切り音。

私と一七夜月さんは咄嗟に回避行動に移る。

同時に、私達のそばにあった樹木…その幹に刃傷が刻み込まれた。

紛れもない、七種の鎌の斬撃痕だ。

その攻撃に、私と一七夜月さんは絶句する。

…接近されるまで全く気づかなかった。

足音も、衣擦れの音さえも耳に届かない。

恐らく足音に関しては、暗殺者必須の無音歩行術によるものだろう。

そして衣擦れがしないのは、七種が上半身裸だった為。

露出狂でも肉体美を自慢する為でもなく、七種が半裸だったのには、衣擦れで察知される事を阻止するという理由があったのだ。

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