悲恋~歌姫HARUHI~
家に帰って、私は何も考えず
部屋の掃除を始めた・・・


散らばった紙を捨てて


「よくもこんなに散らかしたわ・・・」


感心しながら掃除をしていると
なんだか楽しくなってきた。


ここをキレイにしたら
私はいつでも
解放されるんだ…って……




「ママ~掃除機かして。」


母が丸い目をして
慌てて掃除機を持ってきた。


「やっとかたづけてくれるのか~」
父が微笑んだ。



「なんか最高に気分いいんだ~
今日はいい詩をかけそう~」


心配していただろう二人も
笑顔で私を見ていた。


「ごめんなさい、心配かけて……
もう大丈夫だからね。」


そう言って
二階に駆け上がった。
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