私と彼の関係
 まぶたに明るい光が当たる。うっすらと目を開けると、視界に飛び込んできた人を見て、思わず体を起こしていた。


「どうして宮野君がここにいるの?」


 私の隣にいたのは宮野君だった。彼は涼しい顔で本を読んでいた。


「俺の家だから」


 私は何で宮野君の家にいるんだろう。


 最後の記憶を必死に考え、思い出したのは熱を出したこと。


「車の中で熟睡して、起きないし、仕方ないから家に連れてきた」


「今、何時?」


「翌日の朝の十時」


 丸一日、私は人の家で寝ていたということになる。


 昨日から何をやっているんだろう。


 宮野君も呆れたに決まっている。


 おそるおそる彼を見る前に、すっと手が伸びてきて、私の額に触れた。
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