私と彼の関係
 翌日、学校で彼女とばったりと出くわした。



 彼女は顔を赤く染め、口をぱくぱくさせていた。


 何で私なんかにそんな反応をするんだろうと思うほど。


 どう考えても彼女のほうが可愛いのに。


 昨日、宮野君から言われた言葉が頭を過ぎる。


「昨日、挨拶がほとんどできなくてごめんね。私、武井優菜って言います」


 でも、名乗って、彼女が私の名前を知っていたことを思い出していた。


 彼女はがばっとものすごい勢いで頭を下げてきた。


「私、あの」


 言葉がどもっているのがどこか可愛くて、私が話を切り出すことにした。


「里崎ののかちゃんだよね。宮野君から聞いた」


 彼女は自分の名前にうなずいたのか、何度もうなずいていた。


 その彼女の顔が真顔に戻る。
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