ノラネーコだんしゃく
そして、すべてがそろったとき、ノラネーコだんしゃくが広場に姿をあらわした―さすがはだんしゃく、どこが自分の出番なのかを、よく分かっているのだ。
だんしゃくは、広場をぐるりと囲んでいる家の中で一番高い屋根のてっぺんに、だんしゃくらしく悠然と立っていた。(「ゆうぜん」という言葉の意味が分からないって?じしょを開くかお母さんに聞いてくれ!これ以上ぴったり来る言葉は、ほかに見当たらないんだ。)
そして、逃げるでもなく、下々を見下ろしていた。そして、余裕たっぷりの低い声で、例のおたけびをあげた―
「ニャフーン! ニャフフフーン!」
最初に言ったこと、覚えてるかい?これが、下へ降りてきていたずらをするときの合図だっていうこと。
そして、だんしゃくはピョンと、急斜面の屋根を一気にかけ下りたんだ!
全く、見事としか言い様がなかったよ。だんしゃくはあの図体で、雨どいや窓のちょっとした出っぱりにうまく足をのせて、あっという間に地面に下りてきた。どのネコでも出来る芸当じゃあない。
そうやってみんながあっけにとられているうちに、だんしゃくはサッサと走っていくと、今度は女たちのだれか一人の、長いスカートの中に飛び込んだのさ。
「ギャー!!」
女たちは、ゆうわくどころではなくなった。キャーキャー、ギャーギャー、もう大さわぎ。大混乱。スカートの中に飛び込まれた女は一人のはずなのに、なぜか全員が、
「ネコがスカートの中に!」
と叫んでいる。
見ていた男たちも、どうしていいか分からない。いくらだんしゃくがいるからって、他人の女房のスカートに手を入れるわけには、いかないだろ。ただ顔を見合わせて、おろおろするばかりだったのさ。
だんしゃくは、広場をぐるりと囲んでいる家の中で一番高い屋根のてっぺんに、だんしゃくらしく悠然と立っていた。(「ゆうぜん」という言葉の意味が分からないって?じしょを開くかお母さんに聞いてくれ!これ以上ぴったり来る言葉は、ほかに見当たらないんだ。)
そして、逃げるでもなく、下々を見下ろしていた。そして、余裕たっぷりの低い声で、例のおたけびをあげた―
「ニャフーン! ニャフフフーン!」
最初に言ったこと、覚えてるかい?これが、下へ降りてきていたずらをするときの合図だっていうこと。
そして、だんしゃくはピョンと、急斜面の屋根を一気にかけ下りたんだ!
全く、見事としか言い様がなかったよ。だんしゃくはあの図体で、雨どいや窓のちょっとした出っぱりにうまく足をのせて、あっという間に地面に下りてきた。どのネコでも出来る芸当じゃあない。
そうやってみんながあっけにとられているうちに、だんしゃくはサッサと走っていくと、今度は女たちのだれか一人の、長いスカートの中に飛び込んだのさ。
「ギャー!!」
女たちは、ゆうわくどころではなくなった。キャーキャー、ギャーギャー、もう大さわぎ。大混乱。スカートの中に飛び込まれた女は一人のはずなのに、なぜか全員が、
「ネコがスカートの中に!」
と叫んでいる。
見ていた男たちも、どうしていいか分からない。いくらだんしゃくがいるからって、他人の女房のスカートに手を入れるわけには、いかないだろ。ただ顔を見合わせて、おろおろするばかりだったのさ。