i want,
一人じゃないことに安心感を覚えた。でも同時に、一人になりたがっている自分もわかっていた。
気を使う、という言葉が一番適切だと思う。さと達や綾達と一緒にいる時とは違う空気。
それは多分、あたしだけでなく向こうも気を使っているから。
小学生の頃とはやっぱり違う。
『あおちゃん』という呼び名に、どこかよそよそしさを感じる。
もしかしたら今だけかもしれないと、心のどこかで思っていた。
この非現実的な夜の学校でだけ。そこでだけの、タイムリミットのある関係。一度制服を着てしまえば、夢から醒める様に。
仕方ない、と、割りきることもできた。あたしはもう、割りきれないほど子どもじゃない。
でもどこかで信じてみたかった。
世界は、周りは変わっても、人は変わらない何かを持っているって。
綺麗事でも、信じてみたかった。