ラブハンター
こんなに歓迎されるとは思ってなかった…。



みんながみんな、俺の帰りを望んでる。



少し、誰かのためにがんばるのもいいかもしれない。



部屋に戻ると、窓から外を見てる若菜がいた。



「本当にステキな旅館ですね~」

「ん」

「今住んでるとこからは遠いけど、あたしは寂しくないですよ」

「若菜…」

「1年経ったら、ケントさん追いかけてお勉強しにきますから」

「待て、お前…」

「ケントさんは卒業したら若旦那です。休みには会いに来ます。ケントさんが思ったことをしてください」



見透かされてるようだった。



なんで若菜は俺のことをそこまでわかるんだ?



なんにも言ってねぇのにな…。



なんかもう…完敗。



言葉にできなくて、小さな若菜をギュッと抱きしめた。



「お前、変なヤツ…」

「どこがですかぁ~…」

「エスパーかよ」

「わかりやすいですよ、ケントさん。あっ、あたしがケントさんのことばっかり見てるからかも」



どうしよ、この気持ち…。



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