ずっと大好き…この恋は秘密 …


「どうしたらみのりの機嫌が直る?」


半分意地になっているみのりを
浅井が優しく覗き込む。


優しい浅井の顔に…

みのりが合っていた目を逸らした。


「いいよ、もう…

…本当に巨乳が好きなんじゃないの?」


「好きじゃねぇ(笑)」


まだ気にしてるみのりに浅井が呆れながら笑った。


「じゃあいいや」


ふっと笑いながら安心したように言うみのりに

浅井もほっとして笑う。





…ほんとにあいつは…


まぁ…
感謝してるけど。




圭司を思い出して苦笑する。






『佐倉すげぇ悩んでるよ』




わかってるよ、そんな事…


みのりは…

オレにどうして欲しいんだろう…


問いただされるのを待ってるのか?


気づいて欲しいって思ってる?





でも…

隠してるって事は聞いてほしくないんだよな?




『どうした?』

オレが聞く度に首を振って…


一生懸命隠してる。




…嘘下手なくせに。




理由はわからないけど…



みのりが隠すなら…

オレは騙される。



何を話したのか

何を言われたのか気になるけど




騙されてやるよ。





1年でも10年でも…





みのりが必死になって隠すなら…






でも



1回だけだ。



もしも…



1回でもみのりの笑顔が消えたら

傷ついた瞳をしたら…




その時は問い詰める。





「…でもやっぱり浅井さんもグラビアとか見るんだ…

じゃあ…エッチなビデオとかも」


「みのり、

オレ今考え事してるから」


気まずい話題に
浅井が苦笑いしながらみのりから目を逸らす。



「…持ってるんだ…」


「持ってねぇ!!」


ラジオから流れる明るい洋楽と

賑やかな2人の声が車内に響いていた。




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