ロ包 ロ孝
捜査概要の説明から予定侵入経路や脱出経路の確認、店内配置の把握からサポートの手順迄、午後6時より細かな打ち合せを行ってきた。
侵入予定時刻の2時から始まって事の収拾が着く迄、さて何時間の残業だろう。
「こんなに寝れないんじゃ、明日の仕事にひびくよなぁ」
いよいよ命の危険を伴う本格的なオペレーションが始まる訳だが、俺達にはその実感がまるで湧いてこなかった。
───────
真っ暗な店内で賊を待っている俺達。2時を回って暫らく経ったが、一向に奴らの現れる気配は無い。
「やっぱりガセネタだったんじゃないっすかね」
盛んに貧乏揺すりをしていた栗原が痺れを切らして言う。
「取り敢えず3時迄待ってみよう。今は戦術のおさらいでもしていようじゃないか」
俺も気が長い方ではない。寧ろその反対だ。しかし今回の相手は銃を持っている可能性が高い凶悪犯なので、何よりリーダーの俺がしっかり状況を把握していなければ、チーム全体を危険に曝す事になる。
まずは自分を落ち着かせる為にも、皆と進行の確認を行った。
「侵入口はひとつだろうと推測してのフォーメーションだが……まず賊と反対側に位置して、出来るだけ引き付ける。
相手も狭い店内では動きが取り辛い、ひとりでも多く侵入させた方が好都合だ。
そして俺と栗原は、賊を倒しながら前に出る。里美はその場に残って俺達の援護をしてくれ」
「そして淳達が店外に出たら、あたしは突入してきた所轄さん達と事後処理に当たればいいのね?」
「そう。その時まだ抵抗する賊が居るようなら、その都度臨機応変に対処してくれ」
「はぁい」「了解です」
侵入予定時刻の2時から始まって事の収拾が着く迄、さて何時間の残業だろう。
「こんなに寝れないんじゃ、明日の仕事にひびくよなぁ」
いよいよ命の危険を伴う本格的なオペレーションが始まる訳だが、俺達にはその実感がまるで湧いてこなかった。
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真っ暗な店内で賊を待っている俺達。2時を回って暫らく経ったが、一向に奴らの現れる気配は無い。
「やっぱりガセネタだったんじゃないっすかね」
盛んに貧乏揺すりをしていた栗原が痺れを切らして言う。
「取り敢えず3時迄待ってみよう。今は戦術のおさらいでもしていようじゃないか」
俺も気が長い方ではない。寧ろその反対だ。しかし今回の相手は銃を持っている可能性が高い凶悪犯なので、何よりリーダーの俺がしっかり状況を把握していなければ、チーム全体を危険に曝す事になる。
まずは自分を落ち着かせる為にも、皆と進行の確認を行った。
「侵入口はひとつだろうと推測してのフォーメーションだが……まず賊と反対側に位置して、出来るだけ引き付ける。
相手も狭い店内では動きが取り辛い、ひとりでも多く侵入させた方が好都合だ。
そして俺と栗原は、賊を倒しながら前に出る。里美はその場に残って俺達の援護をしてくれ」
「そして淳達が店外に出たら、あたしは突入してきた所轄さん達と事後処理に当たればいいのね?」
「そう。その時まだ抵抗する賊が居るようなら、その都度臨機応変に対処してくれ」
「はぁい」「了解です」