ロ包 ロ孝
「いや、爺ちゃんがな? お前が色仕掛けで情報を得て来てるって言うんだ」
『あらやだ、バレちゃってたのね』
「!!」
里美は悪びれた様子も無くアッサリと言ってのける。俺は携帯を持つ手が痛くなる程握り締めていた。
「情報を得る為に工務店のオヤジに抱かれたっていうのか!」
いつしか俺の声は震えていた。俺の為とはいえ、里美の不貞が許せなかったのだ。
『淳……』
「……」
『フフッ、馬鹿ねぇ。あたしが淳以外の男に抱かれるとでも思ったの?』
里美はさも面白くて仕方ないという様子で笑いを堪えている。
『たしかにあたしの身体は武器よ? でもチラっと胸の谷間を見せるだけ。あたし、父の仕事の関係で、子供の頃からヌードモデルをしていたの』
里美が言うには彼女の父親は結構高名な画家で、美術教室もやっていたのだとか。そこで生徒の為にモデルをやる代わりに、高額な小遣いを親からせしめていたのだという。
『だからあたしは男のイヤラシイ視線なんか、慣れっこなのよ、アハハハ』
なんだ。そういう事だったのか。要らぬ心配だったんだ。しかし里美はここぞとばかりに攻撃を仕掛けて来る。
『そんな心配するなんて、淳もあたしの事好きねっ! 焼きもち? 嬉しいなっ』
「ば、馬鹿。からかうな!」
『心配掛けてごめんなさいね。でもあたしの目には貴方しか写ってないの。だから安心してね! 淳大好き、チュッ!』
「周りに誰も居ないのか?」
俺は部屋に1人だが、里美の声の後ろには雑踏の賑やかさが有った。
『あらやだ、バレちゃってたのね』
「!!」
里美は悪びれた様子も無くアッサリと言ってのける。俺は携帯を持つ手が痛くなる程握り締めていた。
「情報を得る為に工務店のオヤジに抱かれたっていうのか!」
いつしか俺の声は震えていた。俺の為とはいえ、里美の不貞が許せなかったのだ。
『淳……』
「……」
『フフッ、馬鹿ねぇ。あたしが淳以外の男に抱かれるとでも思ったの?』
里美はさも面白くて仕方ないという様子で笑いを堪えている。
『たしかにあたしの身体は武器よ? でもチラっと胸の谷間を見せるだけ。あたし、父の仕事の関係で、子供の頃からヌードモデルをしていたの』
里美が言うには彼女の父親は結構高名な画家で、美術教室もやっていたのだとか。そこで生徒の為にモデルをやる代わりに、高額な小遣いを親からせしめていたのだという。
『だからあたしは男のイヤラシイ視線なんか、慣れっこなのよ、アハハハ』
なんだ。そういう事だったのか。要らぬ心配だったんだ。しかし里美はここぞとばかりに攻撃を仕掛けて来る。
『そんな心配するなんて、淳もあたしの事好きねっ! 焼きもち? 嬉しいなっ』
「ば、馬鹿。からかうな!」
『心配掛けてごめんなさいね。でもあたしの目には貴方しか写ってないの。だから安心してね! 淳大好き、チュッ!』
「周りに誰も居ないのか?」
俺は部屋に1人だが、里美の声の後ろには雑踏の賑やかさが有った。