薔薇とアリスと2人の王子


 アリス達は青年を部屋に招き入れた。
 青年は仕事中だったみたいだけど、本人は構わないと言っていてね。

 期待を裏切らず、部屋の中も豪華な造りだった。
 天蓋付きのベッドなんて、アリスは初めてだよ!


「で、あなた誰?」

 大勢が座れるソファに4人で腰かけて、アリスが目の前の青年に聞いた。

 青年は相変わらず、どこか落ち着かないで言ったよ。

「僕はクリスト。歳は20で、この宿屋の使用人です」

「ラプンツェルとは知り合いなのかい?」

「知り合いどころか……幼なじみです!」


 青年・クリストの話によると、彼とラプンツェルは幼い頃からの友人だったが、ラプンツェルが森の塔に閉じ籠ってから会っていないというんだ。

「塔を見つけても、上に登る暇な人はいませんから……あなた達が初めてですよ。ラプンツェルに会った人は」

「……暇な人って私?」

「それより、お前はラプンツェルの事を気にかけているようだが」

 イヴァンの言葉に、クリストは更にそわそわし出したよ。
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