薔薇とアリスと2人の王子
「こうしましょう。今クリストさんが行っても、ラプンツェルに追い払われるだけだわ。私達が行って、あなたと話し合うように説得してあげる」

「また塔に行くのか……?」

「私達の目的のひとつは、大切なものを見つける事でしょ! 大切なものを手放しそうなこの2人を助けるのよっ!」


 決めたら即行動のアリス。ちゃっちゃと1人で寝る準備をしてベッドに潜りこんでしまってね。

「もう寝るのかい?」

「明日は早朝に出かけるわよ! あなた達も早く寝なさい」

 一国の王子2人が、たかが13歳の少女に旅の主導権を握られてるなんて可笑しいと、兄弟は改めて思った。

そんな夜だったよ。





 翌朝はほんとうに早く、アリスは2人を叩き起こした。

 兄弟は何日もの旅生活で、やっと早起きに慣れたみたい。

「豪華な部屋を堪能できなくて寂しいね、アリス」

 と、髪をとかしながらカール。

「宿なんて寝れればいいのよ。あなた達もこの旅をキッカケに金銭感覚を直したらどう?」
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