薔薇とアリスと2人の王子
「おはよう、ラプンツェル」

「はっはい……」

 ラプンツェルの部屋は昨日より明るかった。朝日のお陰でね。
 埃臭いのに変わりはなかったけど、そこは我慢して3人は部屋に入った。

 中央に置いてある小さなテーブルに、4人で席を占める。

「あのぅ……話って…」

 ラプンツェルは前に垂れる長い髪で自らを守るようだった。顔はほとんど見えない。

 相変わらず、か細い声だよ。

「あなたがフラレたっていう恋人に私達、会ったの。事情を聞いたわ」

「え……クリストに会ったんですか…?」

「結論を言うとね。彼もあなたが好きなのよ!」


 ほんとうに結論しか言わないアリスに、カールとイヴァンはたまげてた。
 案の定、ラプンツェルは訳が分からないと言いたそうな顔をしててさ。

 すかさずカールが補足説明だ。

「つまり、クリストも君が好きだったんだけど、照れ隠しで思わずフッちゃったのさ」

 それでもラプンツェルは浮かない顔をしてる。

「信じられない?」

「――……クリストが、本当に私を好きだったとしても……“私の暗い所が嫌だ”とフラレたんです。それは本音だと思うんです……私、暗いから……」
< 199 / 239 >

この作品をシェア

pagetop