薔薇とアリスと2人の王子



「さて、まずは外見を変えましょう。内面を変えるのは後回しね。」

「あのぅ……外見を変えるって……」

 ラプンツェルの相変わらず情けない声だ。

「そうね。まずその貞子ヘアーを整えましょう! さ、カール手伝って。」


 アリスとカール、2人がかりでラプンツェルを押さえてね。
 アリスは手に持つ鋏に力を込めた。(この鋏が布用の裁ちバサミだなんて、アリスは気が付いちゃいない)


「いくわよ! えいっ」

 パラパラとラプンツェルの長い前髪が床に落ちた。彼女の隠れていた片目が姿を表す。

「どうせならウェーブにしようよ」

 とカール。

「そんな技術、床屋にでも行かなきゃないわ。ラプンツェルは真っ直ぐな黒髪が一番素敵よ!」

 調子が乗ってきたアリスは、ぐんぐんとラプンツェルの前髪を切っていった。

 しまいには目の高さまで切ってやって、顔全体が見えたんだ。

「前髪を切るだけでも変わるな」

 これはぼうっと立ちぼけていたイヴァン。
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