薔薇とアリスと2人の王子
「服もなんとかしろ。そんな小汚ない服だとクリストに愛想尽かされるぞ」

 これもイヴァン。

「そうね。何か新しい服ない?」

「わ、私……服はこれだけなので……」

 ラプンツェルは布切れのような、ボロボロの服を見下ろして言った。
 アリスは貧乏だったけど、それでももっとマシな服を着てるよ。

「……借りる宛があればな……」

 イヴァンが難しい顔をする。

「それだ!」

「どれだカール」

「街に言って服を買ってきましょう。また宝石のひとつやれば可愛い服が買えますよ」


  カールの提案に一同は賛成したよ。

 ラプンツェルだけは宝石を渡すなんてと渋っていたけど、王子の兄弟にとってそんなの痒くもないからね。


「じゃ、行きましょ兄さん!」

「一人で行けよ」

「何言ってるんです? 兄さんが行かなきゃ宝石を店の方に渡せないでしょ」


 俺の宝石を渡すのか、と小言を呟きながらもイヴァンはカールに続いて梯子を降りていった。

 残されたアリスは、ラプンツェルの髪を整えてるよ。
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