薔薇とアリスと2人の王子
「整えて見れば綺麗な髪じゃない。手入れしてるの?」

「魔女のおばあさんが、時々ノヂシャを持ってきてくれるので……。あ、ノヂシャって前にも言った、野菜の事でラプンツェルとも呼ぶんですよ~…」

 彼女はゆっくり、ぼそぼそと話をするんで、アリスは凄く会話しにくかった。
 本人には言わないけどね。

「ノヂシャって髪にいいのね。ねぇ、魔女のおばあさんは街に居るの?」

「はい~…。ドロローソの国は魔女狩りが厳しいので、普段は隠れてますけど…」


 アリスは聞きながら、手ぐしで髪をとかしてあげてね。
 顔の埃や汚れも自分のエプロンで拭いてやって、次は内面の更生に試みた。

「綺麗になったあなたをクリストに見せる時、恥ずかしがってたら駄目よ。大丈夫?」

「……ちっとも」

「それは自信がないからよ。綺麗な服を着てしゃんとすれば、きっと可愛くなるわよ」

 ラプンツェルは眉を寄せた。

「――恋する少女に大切なものは、自信よ!」


 アリスはイヴァン達が帰ってくるまで、ずっとそんな事を言ってたよ。
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