薔薇とアリスと2人の王子
ラプンツェルは腹に手を置いたまま呟くように話し始めたんだけど、その口調は今までの彼女とは違い――ハッキリとしていたよ。
「私は魔女……アンネお婆さんから子を授かった。」
間をあけずにアリスが聞いた。
「なぜ……赤ちゃんを?」
「――私は魔女に育てられた子。アリスさんは知らない……? 幼い頃から魔女に育てられた子どもは、妊娠できないの。でも私はクリストとの子を、いつか、いつか生みたかった……」
ラプンツェルは悲痛な表情で顔色を曇らせると、アリス達からの視線から逃げるように顔を伏せた。
「子を授かるのは、別にこのアホ男と結婚してからでも良かったじゃないか」
これはイヴァンの言葉だ。棘があるけど正論だね。
でもラプンツェルは首を振ったんだ。
「バカだとは分かってます。でも、私は今、クリストの気持ちを確かめたかったの。」
「いつから胎児を?」
アリスの質問に彼女はようやく顔をあげた。
「2年前からです……。普通の胎児とは違い、アンネお婆さんが魔法を使うまでは生まれてきません」
それっきり誰も口を開かず、狭い塔の部屋のなかには沈黙が流れたんだ。
「私は魔女……アンネお婆さんから子を授かった。」
間をあけずにアリスが聞いた。
「なぜ……赤ちゃんを?」
「――私は魔女に育てられた子。アリスさんは知らない……? 幼い頃から魔女に育てられた子どもは、妊娠できないの。でも私はクリストとの子を、いつか、いつか生みたかった……」
ラプンツェルは悲痛な表情で顔色を曇らせると、アリス達からの視線から逃げるように顔を伏せた。
「子を授かるのは、別にこのアホ男と結婚してからでも良かったじゃないか」
これはイヴァンの言葉だ。棘があるけど正論だね。
でもラプンツェルは首を振ったんだ。
「バカだとは分かってます。でも、私は今、クリストの気持ちを確かめたかったの。」
「いつから胎児を?」
アリスの質問に彼女はようやく顔をあげた。
「2年前からです……。普通の胎児とは違い、アンネお婆さんが魔法を使うまでは生まれてきません」
それっきり誰も口を開かず、狭い塔の部屋のなかには沈黙が流れたんだ。