薔薇とアリスと2人の王子
「なんだよラプンツェル……!」
沈黙を破ったその声はクリストのものだった。
「この薄暗い塔で暮らす間、ずっと子どもが腹にいたっていうの? 僕の気持ちを確かめるために?」
震えた声だったよ。
怒っているのか、悲しんでいるのか分からない。
「だってこうするしか無かった……。根暗ってあなたに言われてから……逢えなくなる前に、既成事実を作ってしまえばって思って……」
いささか駆け足な判断だとアリスは考えたけど、フラレた頃のラプンツェルはそれが精一杯の判断だったのかもしれないと思い直したよ。
一方、クリストはまだ混乱しているようだった。
「嘘だ、嘘だ! 僕は父親になんかなれない! 今の君は確かに美しいけど、どうせまた元に戻ってしまうんだろう!」
彼は早口に、一気に吐くように言った。
その言い分に、さすがに傍観していたアリス達も黙っちゃいられない。
「“すぐ元に戻る”なんて可哀想だよ。せっかく君のために可愛くなったんだから」
と、カール。
沈黙を破ったその声はクリストのものだった。
「この薄暗い塔で暮らす間、ずっと子どもが腹にいたっていうの? 僕の気持ちを確かめるために?」
震えた声だったよ。
怒っているのか、悲しんでいるのか分からない。
「だってこうするしか無かった……。根暗ってあなたに言われてから……逢えなくなる前に、既成事実を作ってしまえばって思って……」
いささか駆け足な判断だとアリスは考えたけど、フラレた頃のラプンツェルはそれが精一杯の判断だったのかもしれないと思い直したよ。
一方、クリストはまだ混乱しているようだった。
「嘘だ、嘘だ! 僕は父親になんかなれない! 今の君は確かに美しいけど、どうせまた元に戻ってしまうんだろう!」
彼は早口に、一気に吐くように言った。
その言い分に、さすがに傍観していたアリス達も黙っちゃいられない。
「“すぐ元に戻る”なんて可哀想だよ。せっかく君のために可愛くなったんだから」
と、カール。