クロスロード

……ずるい。翠君はずるいよ。


普通に会話するように言ってしまうからずるい。

結局私は彼のペースに巻き込まれてしまうんだ。



「私も、好き……っ」



首に回した腕から力が抜けて、どさっとシーツの上に落ちる。

覆いかぶさっている彼に笑顔を見せ、そのまま静かに目を閉じた。



「……っ、ひぁっ」



直後、耳に感じた温かい感触。

それと同時に耳たぶを甘く噛まれ、どくんっと身体が反応する。


だめ、なんかおかしい。

そういえばこの前、耳元で囁かれた時も変な感じになっちゃって――



「やっ、…ひ、あ」



声に比例するかのように熱くなる身体。

この部屋暑くなんかないのに。寧ろちょっと肌寒いくらいだったのに。


どんどん高鳴る鼓動は翠君にも聞こえちゃうんじゃないかってくらい早い。

最初からこんなんで、大丈夫なのかなあ……
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