アリスとウサギ



 翌日、講義が終わった後。

 いつもなら深夜のアルバイトに向けて仮眠を取っている時間。

 アリスは再びプリンを買って病院に出向いた。

「アヤさんに行くように言われたから来た」

 という大義名分を言い訳に、期待をしてるんじゃないと自分に言い聞かせる。

 病室を覗くと今日はカーテンがかかっておらず、中にはウサギと、ギャル男のような若い男が二人いた。

 昨日の二の舞になってはいけないと、ノックをして一気にドアを開ける。

 男三人の視線がアリスに向けられた。

「アリス……」

 ウサギは涼しい顔をして、二人に「店はよろしく」と告げる。

 ギャル男たちはそれぞれアリスに会釈をして病室から出ていった。

 ……気まずい。

 苦手な人種だが、いてくれた方が良かった。

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